あきらめたままでも急に走り出していいのさ。

あなたの背中は押さないけど、もしかすると効いちゃうブログ

「やりがい」だけで生きられない。

こんにちは。美枝です。

 

 

「やりがい搾取」って言葉は

いつごろできたんでしょうか?

 

調べてみたら

なんと2007年でした。

 

もう10年以上前には

作られていた言葉なんですね。

 

私が求人広告を

作る仕事をしていたのは

2001年までです。

 

なぜ、私が二度と

求人広告を作る仕事はしない

と心に誓ったのか?

 

それは、

この「やりがい搾取」の片棒を

担ぐような広告を作ることが

苦しくなってしまったからです。

 

求人広告というのは、いわゆる

商品のイメージ広告などと違い

広告を出稿したら、

 

何人応募者がきたのか。

面接に進んだ人は何人いて

採用まで至ったのか。

それとも採用できなかったのか。

 

応募者の質は高かったのか。

希望したスペックの人間を

集めることができたのか。

 

など、めちゃくちゃ

シビアに採点されます。

 

そういう意味でいうと私は

大量の応募はないが

企業側が「こういう人が欲しい」

と思っていたような人物像の人間を

ピンポイントで引き寄せるような

広告を作ることが得意だったので

採用が難しい会社の広告制作を

任されることが、とても多かったのです。

 

私が担当するまでは

全く応募する人がいない会社だったのに

私が担当したら、やっと採用できた。

といった会社はたくさんありました。

 

採用がうまくいかない会社ですから

まあ、いろいろ問題が多いわけです。

 

限りなくブラックに近い

グレー企業が多かったのは事実です。

 

そういう会社に取材をして

なんとか「会社のいいところ」を

見つけ出し、それを広告にして

出すわけです。

 

 

もう頭を抱えてしまうくらい

 

なんにも

メリットとして

書くことがない!

 

と思われる会社でも

とにかく取材した中から

広告に使えそうな要素を抽出して

ヒーヒー言いながら

コピーを書いていました。

 

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で……

 

最終的に何もない場合は

(そういう会社あるんです)

 

伝家の宝刀!

 

や・り・が・い

 

をキャッチコピーにするのです!

 

わかってもらえますでしょうかね?

この苦しみ。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

休日少ないし残業多いし

お給料も少ないけど

やりがいだけはタップリよ!

ーーーーーーーーーーーーーー

 

みたいなキャッチコピーを

書いていると

かなり辛いわけです。

 

 

当時はもちろん

「やりがい搾取」などという

言葉は存在していませんでしたし、

「ブラック企業」という言葉さえ、

ありませんでしたから

 

別に訴えられることもないし

採用できれば企業側からは感謝されるし

社内の評判もいいわけですから

悩むことはないわけです。

 

 

けれども、私は

罪悪感でいっぱいでした。

 

なんか違う。

ち・が・う・だ・ろーー。

 

最終的には、

求人広告に惹かれて

応募してきた人が

面接して納得して

採用されたのだから……

 

 

とか

 

仮にその企業が

「ブラック企業」

だったとしても

 

仮に採用後に

「やりがい搾取」

されていたとしても

 

 

それは応募した人が

自主判断で入社したんだから……

 

私が罪悪感を持たなくてもいいはず。

 

とか

 

いろいろ言いわけを考えても

どうしても納得できないのです。

 

やはり、

求人広告を作った人間として

ある程度は責任があるんじゃないの?

 

とか

 

こんな広告ばかり

作っていていいのかよ?

 

と悩みました。

 

もちろん、

ちゃんとした、というか

給与もよく待遇や

福利厚生の充実した会社の

求人広告を作ることも

たくさんありましたよ。

 

けれども圧倒的に

そうじゃない会社の

広告を作ることが多かったのです。

 

 

 

社内の同僚にこの悩みを

打ち明けたことがありますが

 

まあ、そんなに深刻にならなくても……

 

という感じの回答しかもらえず。

 

長くなったので

明日に続きます。

 

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